子どもたちがいずれ親元を離れていくのは、どこの町でも家でも避けられないこと。特に、田野畑村のように村内に高校がない環境では、ほぼ100%の確率で、中学校卒業とともに親元を旅立っていきます。
でも、そうして旅立っていった子どもたちが、フッと実家や故郷を思い出すとき、家族で食べた懐かしの料理、皆で囲んだ食卓の風景などが頭に浮かぶか否かは、「懐かしな〜」「帰りたいなぁ〜」と思う度合いともかなり強い相関関係があるような気がします。
今回の田野畑流「おもてなし料理」コンテスト&博覧会では、来場者にこんな質問をしました。
「自分の子や孫に伝えたい“田野畑村らしい”料理は、どれですか?」
「一般展示部門」に出品された全41品目のなかから選ばれた“最も田野畑らしい料理”は…
「どんこなます」
出品者:佐々木エミさん(島越地区)
やはり「どんこなます」は強いです。以前の「地域の食 勉強会」でもご紹介しましたが、多くの家庭で親しまれているいわば「田野畑のソウルフード」といっても良いでしょう。
全くの偶然ですが、受賞者発表の際、出品者の佐々木エミさんご自身が会場を離れており、代理で賞を受けとったのは娘さんの夏枝さん。奇しくも壇上にて「親から子へ受け継がれる田野畑の料理“どんこなます”」となりました。
(村長からお祝いの言葉と記念品を受け取る平坂夏枝さん)
その他、田野畑流「おもてなし料理 コンテスト&博覧会」、一般展示部門にはこんな料理が出品されました。