田野畑村の漁師のみならず、村民誰もが待ちに待った、今季の「ウニ」シーズンがいよいよ始まりました!
初夏の風が清々しく吹く昼どき、村内全域の防災無線に、突如「ソーラン節」が流れます。
ヤーレン ソーラン ソーラン
ソーラン ソーラン ソーラン (ハイ ハイ)
沖の鴎に 潮どき問えば
わたしゃ立つ鳥 波に聞け
チョイ ヤサエエンヤンサノ
ドッコイショ ♪ (ハ ドッコイショ ドッコイショ)
元はといえば、北海道 渡島(おしま)半島に伝わる民謡で、ニシン漁の漁師達が「ソーラン、ソーラン」と掛け声をかけ合った「沖揚げ音頭」、労働歌ですが、北海道から青森を越え、ここ北三陸の田野畑村までたどり着いたようです。「ずっと昔から、口開けのときはソーラン節」と村の人は言います。
確かにこの歌、船を出す漁師の心を見事にとらえています。3番、5番の歌詞は、こんな感じ…
男度胸なら 五尺の身体
どんと乗り出せ 波の上
チョイ ヤサエエンヤンサノ
ドッコイショ ♪沖の鴎の 啼く声きけば
船乗り稼業は やめられぬ
チョイ ヤサエエンヤンサノ
ドッコイショ ♪♪ (ハ ドッコイショ ドッコイショ)
漁船といっても、皆1人1船、“板1枚下は海”の“小舟”です。ひとたび海に出れば、大海に浮かぶ落ち葉1枚ほどの小さなものです。気分を高揚させ、大漁目指して乗りこむのでしょう。
そんな田野畑村のウニ漁。今年は「かなり良さそう」とのこと。早速、次々に大盛りのウニカゴを担いだ漁師たちが、戻ってきます。
持続可能な漁業へ向けて、獲り過ぎを防ぐため、重量1人 30kgまで、大きさは5cm以上のもの というルールがあります。それ以上獲ると、漁協に没収… いえ、自然にお返しすることになります。
没収されるかも…!? 重量計測は、ドキドキの瞬間です
ほとんどの人が、のきなみ30kg オーバー!皆の表情も明るく、雰囲気も穏やかです。
大漁、大漁です!
田野畑の昆布&ワカメは、三陸沿岸のなかでも特に肉厚で、味わい深いと市場でも高く評価されていますが、そんな海草類を食べて育つだけに、ウニもサッパリとしながら濃厚な味わい。知る人ぞ知る逸品です。
ウニのシーズンは今月6月から始まり、8月いっぱいまで続く見込みですが、その釣果はいかほどか…?
長く厳しい冬を越え、いよいよ海が熱くなります!
田野畑村のウニを満喫したいときは、コチラへ!
田野畑・旬のネタを存分にふるまってくれる、村随一の寿司店『鯛寿司』
住所:田野畑村和野258-8
TEL:0194-34-2702