田野畑村の夏のウマい! 〜 ウニ丼 & 行者菜 編
ウニ漁の季節がいよいよ到来!
田野畑村の旬のウマいものを季節のうつろいとともにご紹介していく新コーナー『田野畑村のウマい!』。記念すべき第1回目は「ウニ&行者菜」特集。これぞリアス式!というような断崖が屹立する浜辺に、まるで笹舟のように小さな漁船が出航し、波にゆられています。これが田野畑村、浜の心象風景といっても良いかもしれません。ウニ漁の風景です。
今年は6月に入るや早々に、西日本や東京はもちろん、北海道でさえも連日30℃を越す真夏日がつづくなどニュースになりました。が、ここ田野畑村では、7月が迫ってもなお、日没後は暖房が欲しくなることもしばしば… 涼しいというより寒い日がつづきました。天気予報で盛岡の予報などを見ていても、ここ北三陸は別世界と思った方が良いです。
そんな気候のもと、荒ぶる海に立ち向かう漁師たちですから、屈強な男たちの姿をイメージするかと思います。ところが、田野畑村には紅一点、工藤沙織さんのような女性漁師もいるんです。
沙織さんについては以前、『田野畑村のおいしい!をつくる うみのひと。』でも特集していますのでご存知の方も多いと思います。
もちろん「気は優しくて力持ち」のイメージ通りの頼もしい漁師たちも大勢います。なかでも今回は、特に人望が篤いサッパ船・船長の上村繁幸さん(写真下・右)から田野畑のウニ漁について話を聞きました。
左から、漁師の向井利信さん、熊谷裕美子さん(田野畑村漁協 浜女性部 部長)、上村繁幸さん
さらに、たっぷり獲れる極上のウニを村民はいかにして楽しんでいるのか? “田野畑流おいしい食べ方”を漁協女性部の熊谷裕美子さんから教わりました。
これが、三陸名物・生ウニの牛乳ビンづめ!
まずは、獲れたてのウニを加工場へ持っていき殻(カラ)むき。漁港から目と鼻の先に施設があるので、鮮度落ちの心配など無用です。
ベテラン女性部の手にかかると、 30kgのウニも見るみるうちにトロトロ、ツヤツヤのウニの山に変わっていきます。そうして出来るのが、コチラ ↓
生ウニのビンづめ!!
おそらく三陸地方以外の方には、驚きの姿でしょう。ビン詰めのウニというか「牛乳ビン入の生ウニ」なんです。
東京の市場でウニといえば、板のうえに、さも高級品らしくお行儀よく鎮座するエゾバフンウニをイメージすると思います。しかし、ここ田野畑村では、漁村らしく豪快に、ドドッとビンのなかにキタムラサキウニを詰めてしまうのです。
今年は相場高めといえど、これで1本(約150g)2,500円程ですから、相当お得です!
※ 相場は変動します。目安としてお考えください
届いたらまず、アツアツ丼ぶりご飯の上にた〜っぷりのせて、存分にウニ丼を満喫してください。
でも、せっかくですから、もうひと工夫欲しいですね。熊谷さんからこんな食べ方を教わりました。
ウニの頭頂部だけを丸く切りとり、中にウニをギッシリ詰めて炭火で焼く。上にはフタ代りにシソの葉を置きます。こうすると表面はカリッと香ばしく、中はシットリ半生の「うにプリン」(!?) の出来上がり!
これはさすがに産地でないとムズカシイですね… まさに「田野畑流ウニの楽しみ方」です。
先輩2人にウニを焼かせ、1人食べているのは、焼きウニの香りに誘われて飛び入りした「体験村・たのはた」スタッフの中机悦子さん。5年前に「いわて復興応援隊」メンバーとして村に赴任、運命の人と出会い、結ばれた現在1児の母です。「ぜひ、田野畑村&体験村に来てね〜!」とポーズ。
ちなみにここは、三陸ジオパーク内。背景のそこかしこに断崖絶壁が映っていますが、こ〜んな所もあります。くれぐれも下敷きにならぬようご注意を!
【レシピ公開】『ウニの炊きこみご飯』は、こうして作る!
生ウニの難点は、日持ちがしないこと。夏の暑い季節なら尚さらです。その上、漁に出られるのは、年にわずか10日ほどだけ(資源保護の観点から決められています)。1度に全部、食べ切れるものじゃありません。そんなときはコレ、「塩ウニ」です。
ガーゼをかけた板の上に生ウニを乗せ、水を切り「田野畑の塩」をまぶします。こうして1晩寝かせると、まろやかな「田野畑の塩」らしい塩気の効いた『塩ウニ』の完成です。こうして出来た塩ウニは、「ウニおにぎり」に最高なんです!
「旦那が漁に出るときは、必ず岩のりおにぎりを持たせてあげるの。海苔をかるくあぶって、刷毛で醤油をサッと塗り、ご飯をつつむ。中はもちろん塩ウニ。ご苦労さまの感謝をこめて…」と、ある漁師の奥さんが話してくれました。
さらにもう1品、とびっきりの『ウニの炊きこみご飯』の作り方を「食改さん」(食生活改善推進員 団体連絡協議会)が教えてくれました。
【田野畑レシピ:ウニの炊きこみご飯の作り方】
- コンブでダシをとった300ccのお湯に瓶ウニ1本を汁ごと入れる
- 1を軽くゆで、ウニを水きりしておく
- といだお米3合に水切りしたウニとウニのゆで汁(3合の目盛り分)を入れる(足りなければ水を入れて調整)
- そのまま炊きあげれば出来上がり!
こんな感じに簡単にできますから、生ウニを入手したらぜひ、お試しください!
「行者菜」は今、大注目の野菜。ニラと行者ニンニクの良いとこ取り!!
田野畑村は、海だけじゃありません。浜から崖を這い上がるように坂道を上っていくと、そこは“山のひと”の住むエリア。港からは 200メートル以上も高い所にあります。そこで「田野畑村 夏のオススメ」もう1品がこちら。『畠山清一さんの行者菜』です。
なにしろ昔、修行者が荒行に耐えうるだけの精をつけるために食べたとされる「行者にんにく」の約3倍もの硫化アリルを含むだけあって、スゴイ生命力なんです。夏の強い陽射しを受けて、グングン育ちます。
※ 硫化アリルとは…… ニンニクや玉ねぎに多く含まれる成分で、滋養強壮や疲労回復の効果があるといわれます。血液をサラサラにする機能があるともいわれ、高血圧・糖尿病・動脈硬化等の予防などにも期待されています。
その他、ビタミンの宝庫といわれる「ニラ」をもう片方の親に持つだけあって、栄養バランスが極めて良いんです。
気になるお味はというと、味と風味は「行者にんにく」に近く、いかにも「体に効いてる!!」感じがしますが、見ためと使い勝手は「ニラ」そのもので超便利。しかも、生命力が強いせいか、日持ちもすこぶる良く、涼しい場所であれば大体1週間ぐらいは持ちます。
その上、もう1つのポイントが、育てるときも病害虫をはね返すほど生命力がつよいため、農薬が不要なこと!そんな『清一さんの行者菜』で、夏バテ知らずの体をつくって下さい!
ウニ同様、生のまま取り寄せて、自分で料理も良いけど、やっぱり手軽さと利便性は捨てがたい… そんなとき重宝するのが『行者菜しょう油漬』です。
作り方は簡単 ↓
【田野畑レシピ:行者菜のしょう油漬】
- 行者菜をさっと洗って、お好みの大きさに刻む
- 1を生醤油とかつお節で和える
- 1晩漬けこむと、味がなじんで栄養満点のスタミナの素に!
- 残った醤油も行者菜の風味が移っていて、調味料としておいしく活用できます
実はここに、もう1手間加えると、常に冷蔵庫にストックしておきたくなる“常備菜”に変わります。その“隠し味”を考案したのが「思惟大橋レストハウス」のメンバーたち。いろんな食材との組み合せを試作してたどり着いた「レストハウス・自慢の味」です。
「料理コンテスト」人気メニューの『丸ごと生シイタケの南蛮漬』が新商品として登場!
レストハウスつながりでお知らせを1つ。去る2月に開催された「田野畑流 おもてなし料理 コンテスト」で大好評だった『丸ごと生シイタケの南蛮漬』が、多くのお客さまからのリクエストを受け、ついに新商品として完成しました。
料理コンテストでは、
キノコ料理がたくさん出品されていて、田野畑村の「キノコ文化」を強く感じました。特に『丸ごとシイタケ南蛮漬』は美味しかった〜
個人的にキノコ類が非常に好きなんですけど、(『丸ごとシイタケ南蛮漬』をはじめ)キノコ料理がたくさん出ていて、どれも気になるなぁ、というか美味しかったです!
といった声が多数寄せられ、見事「おつまみ1品部門」部門賞を獲得しました。
ちなみに考案したのは、シイタケの生産グループである (株)サンマッシュ田野畑。シイタケを知り尽くした “シイタケ屋さん”が、自ら育てたシイタケをおいしく食べるために創った料理だけあって、「さすがサンマッシュ!」を村内外にアピールしました。
「サンマッシュ田野畑 & レストハウス」の組み合せでは、「93%が大変おいしいと回答」した『キノコの炊きこみご飯の素』でもおなじみですね。
※「田野畑村ランチバイキング」参加者アンケートより
『丸ごと生シイタケの南蛮漬』と『キノコの炊きこみご飯の素』は、同梱可能です。冷凍便で保存に便利なので、まとめ買いがお得です。
『丸ごと生シイタケの南蛮漬』&『キノコ炊きこみご飯の素』の お買い物はコチラ
以上、「田野畑村の夏のウマい! 〜 ウニ & 行者菜」編でした。体のケアをしっかりしながら、夏の美味を存分にお楽しみください!
↓今回ご紹介した料理&食材はコチラです ↓